『きもの和ノ蔵』のブログ

呉服(着物)に関して色々な情報を発信して参ります

無形文化財『五嶋紐』ゆるぎ組撚房

帯締の定番、ゆるぎ組は締まりが良く、何方にでもおすすめしたい紐でございます。 

f:id:wanokura:20200205212402p:image

こちらの五嶋紐さんのゆるぎ組は、職人によって一本一本丁寧に組み上げられた紐です。

他に類を見ないしなやかさと締めやすさと、また品の良さがあります。

f:id:wanokura:20200205212415p:image
素材にも上質な絹糸を使用しているため、染めの発色が良く、優雅な色艶と光沢が見られます。 

また房は撚房ですので、絡みにくく、お手入れもしやすくなっております。

f:id:wanokura:20200205212433p:image

着物は、お洒落物から小紋・色無地、軽めの附下まで合わせて頂けます。

季節も問わず、お色目で調整して貰えれば良いでしょう。

多色揃えて頂き、季節や場所、着物・帯によって、様々な色合わせをお楽しみください。

 


五嶋紐:無形文化財、故五嶋敏太郎により確立された組紐です。
また皇室に献上する草履の鼻緒に使われた組紐第一号でもあります。

 

[http://にほんブログ村 ファッションブログ 着物・和装へ
にほんブログ村:title]

西陣織の名匠「山口安次郎」本唐織袋帯

山口安次郎謹織 本唐織袋帯「立涌牡丹文」

f:id:wanokura:20200204102930j:image

f:id:wanokura:20200204103242j:image

今回ご紹介する山口安次郎氏の唐織袋帯は、能装束製作の技が織り込まれ、とても軽くて締めやすいものです。

f:id:wanokura:20200204103047j:image

軽さの理由は帯裏で、唐織独特の左右に入る糸渡りが極めて少ないからです。

f:id:wanokura:20200204103020j:image

これは能の演者が舞いやすいよう軽くする為に…と考えられ、一回一回糸止めをする気の遠くなるような作業です。

f:id:wanokura:20200204103136j:image
f:id:wanokura:20200204103129j:image

また山口安次郎の帯は、なんといっても色が素晴らしい。
ご覧の通り、色を沢山使用していても、品があり主張しすぎることもない。
合わせる着物によっていろいろな表情を見せる帯となります。

f:id:wanokura:20200204103133j:image
草木染の糸で織られた、やさしい色使いと確かな技による上品さ、格調高さを兼ね備えた、本物の唐織です。

 

 下記「能を支える人びと」山口安次郎さんへのインタビュー

能を支える人びと:山口安次郎

こちらも是非ご覧ください

 

プロフィール
明治37年(1904年) - 京都・西陣で生まれる
大正5年(1916年) - 12歳で家業に従事
昭和6年(1931年) - 27歳で創業(現・山口織物の前身)その後、太平洋戦争開戦により一時中断
昭和22年(1947年) - 43歳の時に再開
昭和25年(1950年) - 連合国最高司令官マッカーサー元帥に能装束裂地を寄贈

          金剛流能装束を復元、能楽宗家の依頼により数々の能装束を手がける
昭和59年(1984年) - スウェーデン国立民俗博物館で能装束展を開催
          イギリス・チャールズ皇太子夫妻に能装束を献上
昭和60年(1985年) - デンマーク国立博物館で能装束展を開催
平成11年(1999年) - フランス・リヨンで能装束展を開催
平成12年(2000年) - 能装束「厚板立涌に牡丹文様」をヴィクトリア&アルバート博物館に寄贈
平成14年(2002年) - 「山口伊太郎・山口安次郎兄弟二百歳記念 千年の織物 二百歳の夢」展を開催
平成15年(2003年) - イギリス・ロンドンにて能装束展開催
平成17年(2005年) - 「特別展 千年の伝統をつむぐ西陣の織物 山口伊太郎・山口安次郎の世界」展を開催
平成21年(2009年) - 「山口安次郎作 能装束展-心と技の饗宴-」を開催
平成22年(2010年) - 老衰により死去。105歳没
平成22年(2010年) - 静岡・佐野美術館にて「山口安次郎作 能装束遺作」展を開催

 

[http://にほんブログ村 ファッションブログ 着物・和装へ
にほんブログ村:title]

琉球紅型名古屋帯 『玉那覇有公』作

今回ご紹介するのは、人間国宝の玉那覇有公さんの琉球紅型名古屋帯です。

f:id:wanokura:20200130221314p:image

生地はシボが強い古代縮緬、地色は白橡に、草花文のお太鼓柄、差しは玉那覇さんらしい色調で、特徴とも言える藍の濃淡と赤紫の濃淡。本当に美しい作品です。

f:id:wanokura:20200130221446p:image

結城・大島、ザックリとした紬にも相性良く、またローケツの大胆な小紋や、更紗の柄に合わせて頂いてもお洒落でございます。

また締める時期も問いませんので、重宝するかと思います。

 

wanokura.shopselect.net

 

那覇 有公:たまなは ゆうこう

染織家(琉球紅型)

1936年 石垣島生まれ。

1996年 重要無形文化財「紅型」保持者(人間国宝)に認定される。


琉球紅型宗家城間家十四代・城間栄喜(しろま えいき)に師事。

紅型技法を習得後も研究を重ねながら技の錬磨に努めている。

沖縄の風景、海の情景、道に咲く花などをスケッチし、図案の基本としている。

色彩も華やかで美しく、現代感覚に沿った作品を発表して高い評価を得ている。

 

[http://にほんブログ村 ファッションブログ 着物・和装へ
にほんブログ村:title]

岡重謹製 長襦袢『裂取』

f:id:wanokura:20200120231236p:plain

◆岡重謹製長襦袢『裂取』
今回ご紹介する長襦袢は、色合いのバランスがとても良く、柄域も岡重さんらしい更紗調で、和ノ蔵好みの長襦袢でございます。
結城や大島のカジュアルな着物は勿論、洒落た附下・色無地など柔らか物にも合わせて頂けます。
着物の袖口や振りから、この柄・色合いの長襦袢がチラッと見えるだけで、ワンランクアップのお洒落が楽しめます。
 
生地:坪金工業で織り上げられた精華はとても丈夫で、それでいてサラットした風合いは着心地抜群で、長襦袢に適しています。
又、発色も良いので、岡重さんの染めとの相性は抜群でございます。

f:id:wanokura:20200120231313j:plain

岡重:安政二年(1855)京都に創業。

 

友禅染が世に生まれたのは江戸時代中期、宮崎友禅斎により完成したと伝えられます。
友禅染は、手描き・手染めの彩色法で繊細な柄を描く、世界でも類を見ない技法です。
また日本の羽織は、室町時代末期から、江戸時代の武士が着用した胴副が起源と言われており、現在のコートのような役目。
その羽裏は、非常に洒落た柄が多く、見えないところに凝る粋として、江戸気質が反映されたものでした。
明治・大正時代に岡重の図案家が描いた、絵の見本裂の500枚余りが、今も桐箱に大切に保管されています。
 
この技法は「型友禅」と言い、50から100枚の型を使って精巧に仕上げられており、型彫りの技術、染の技術ともに、技量と拘りをまざまざと知らされます。
 

[http://にほんブログ村 ファッションブログ 着物・和装へ
にほんブログ村:title]

草木染「士乎路紬」

士乎路紬について

■特 徴

能登半島は別名“士乎路(しおじ)”と呼ばれます。

この能登半島の入り口、羽咋(はくい)の近くで、故水島繁三郎氏によって生み出された士乎路紬は、昔ながらの技法に、工夫を加えて創作された新しい紬です。

水島氏は長年、草木染めの研究を続けていましたが、紬には結城紬の風合いと泥大島の色合いがすばらしいと確信を持ち、この二つの紬のすぐれた部分を併せ持つ作品を作り上げました。

士乎路紬は、生地に弾力性があり、着はじめからしなやかで肌によくなじみ、洗えば洗うほど風合いはさらによくなり、光沢もますます冴えを見せてくるという、大きな魅力を持つ手作りの紬です。

 

■水島 繁三郎 (1914~1991)

大正2年、群馬県前橋市に生まれる。

昭和13年、東京工業大学を卒業。

その後、日本レーヨン(現ユニチカ)工場長、山形県工業試験場長、埼玉県工業試験場長、東京工業大学講師などを歴任。

その在職中から、日本各地の織物に興味を持ち、全国の織物主産地の視察を続けました。

糸の製造方法や染色、製織について研究をするうち、自ら日本で最も美しく着やすい織物を作ることを思い立ち、昭和49年から石川県鹿島郡 (旧)鹿西町で本格的に取り組みました。

約40年にわたる草木染めの研究の成果として、伝統の織物のよさに高分子工学の専門知識を生かした士乎路紬を、昭和50年春に完成。

現在も、「品質のよい織物をより安く」をモットーに、能登部にて、シルク紬工房として継続しています。

 


士乎路紬の制作工程

◎糸の選別

士乎路の製作工程の中でも、重要な作業の内の一つです。

手で糸くりを回しながら、人の目と手で、節の大きい部分など、丁寧に取り除き、平らな糸だけを切ってはつなぎ、上質の糸を作り出していきます。

真綿紬の味がよく出る手紡ぎならではの風合いに仕上がります。

 

f:id:wanokura:20200117224147p:plain

士乎路紬糸の選別

◎生糸きいとかけ

この工程は、厳しい選別を受け出来上がった糸に、生糸を右より左よりと、その真綿糸にコーティングする様に巻きつけていきます。

この工程をすることによって、真綿の毛羽立ちを押さえると同時に、糸の太さもより均等になります。

 

f:id:wanokura:20200117224324p:plain

士乎路紬生糸かけ

◎種糸たねいと作り

これは、絵絣を作るための工程で、図案に合わせて緯絣の部分を一本一本丁寧に墨付けを行います。

これが絣を括る目印になります。

 

f:id:wanokura:20200117224453p:plain

士乎路紬種糸作り

墨付けを行った部分を括って、絣を作っていきます。

模様を出すための絣括りは、微妙な作業が反物の柄の面白さや、仕上がりを左右する、大切な過程です。

締め具合や正確さが要求されるこの作業は、極めて難しく、大変な熟練の技を要します。

 

f:id:wanokura:20200117224548p:plain

士乎路紬墨付け2

◎織り

出来上がった絣糸は、高機と呼ばれる機で、投げ杼より、一反一反丹念に織り上げられます。

踏木を踏んで縦糸を開いたら片手で杼を投げ入れて反対側まで糸を通します。 

片方の手で杼を受け止めたら踏木を踏んで絣糸を合わせ筬打おさうちをします。

 これら一連の動作を繰り返していきます。

熟練した職人によって機が織られると、気持ちのよい一定のリズムの織音が鳴り響きます。

投げ杼によって織り上げますと、よりゆっくりとした早さで丁寧に織ることになり、打ち込みもしっかりした、風合いの良い着物になります。

また士乎路紬は、たて糸よこ糸共に真綿紬の糸で織りますので、同質の素材を使うことによって、本来の真綿紬の持つ、軽くてあたたかな、ふっくらとした風合いを楽しんでいただくことが出来ます。

 

f:id:wanokura:20200117224819p:plain

士乎路紬織り

◎士乎路紬の作り手

武久 千恵子氏

故 水島 繁三郎氏の後継者。

産地である能登部にて、主に製織、糸の整経をこなしておられます。

水島氏の意志を継ぎ、探求を続けておられます。

 

和田 博夫氏

永年、故 水島 繁三郎氏に仕え、今もなお水島氏の意志を継ぐ人物です。

主に糸の整経等を担いでおられます。

細やかな神経を注ぎ、日々精進を重ねておられます。

f:id:wanokura:20200117224855p:plain

士乎路紬作り手

 

[http://にほんブログ村 ファッションブログ 着物・和装へ
にほんブログ村:title]

すくい織九寸名古屋帯「大津絵」図

f:id:wanokura:20200117220627p:image

↓太鼓柄
f:id:wanokura:20200117220605j:image
f:id:wanokura:20200117220608j:image
f:id:wanokura:20200117220614j:image

↓前腹柄
f:id:wanokura:20200117220612j:image
f:id:wanokura:20200117220617j:image
f:id:wanokura:20200117220622j:image

「大津絵」鬼に寒念佛と雷公の太鼓釣の図

 

すくいの技法で織られた、非常に締めやすい帯です。

お洒落帯ならではの図案で、結城紬大島紬はもちろん、小紋や色無地に合わせてもステキです。

大津絵の柄には季節などはございませんが、節分の鬼にかけて、こちらの帯をピックアップしました。

 

wanokura.shopselect.net


◆鬼に寒念佛

鬼が僧衣をまとっている絵で、慈悲ある姿とは裏腹な偽善者を諷刺したものです。

鬼の住まいは人間の心の内にあるということで、描かれた鬼の角は、佛の教えである三毒(貧欲・瞋恚・愚痴)いわゆる人々の我見、我執であると言えます。

人は自分の都合で考え、自分の目でものを見、自分にとって欲しいもの、利用できるもの、自分により良いものと、限りなく角を生やします。

大津絵の鬼は、それを折る事を教え、鬼からの救いを示唆しているとも言われています。

大津絵には道歌が添えられることも多いのですが、この絵に添えられることの多い代表的なものを2つほどあげておきましょう。

「真なき姿ばかりは墨染の心は鬼に現れにけり」

「慈悲も無く情けもなくて念仏をとなふる人の姿とやせん」

 

 

◆雷公の太鼓釣

雷様が太鼓を落とし慌てて吊り上げようとする図で、どんな熟達した者でも時に失敗することがある、といった意味合いです。

江戸期であれば尚更人々に畏れられた「雷公」ですが、こうなると余計に滑稽に見えてしまい、たちまち人気画題となりました。

最終的に「大津絵十種」に選ばれるほどの定番となり、雷除けといった効能も謳われるようになります。

 

[http://にほんブログ村 ファッションブログ 着物・和装へ
にほんブログ村:title]

草木染「みさやま紬」横山俊一郎

f:id:wanokura:20200117225828p:plain

みさやま紬

“みさやま紬”は信州松本の在、みさやまの里で生産しています。

東に近く美ヶ原の山なみを仰ぎ、女鳥羽川の源流は近くを流れています。

山谷に自生する材料を探し求めて草木染を行いますが、生の草木は明るく、透明感のある独特の色彩を見せてくれます。

染めては干し、染めては干し、色を染め重ねる事によって深みが増し、また堅牢度も増していきます。

そんな自然の中で一反、一反、丹念に織り出される紬、それが“みさやま紬”です。

 


みさやま紬の特徴

染は前記の通り100%草木染めです。主な染料(玉葱、漆、栗、桜、山胡桃、蘇芳等)裏山に自生する材料で染色します。

 

f:id:wanokura:20200117225258p:plain

みさやま紬1

f:id:wanokura:20200117225333p:plain

みさやま紬2

f:id:wanokura:20200117225400p:plain

みさやま紬3

糸は経糸には絹の生糸、緯糸には真綿の紬糸を使用しています。

その為、普通の真綿紬より滑りがよく、しなやかで単衣用の着物と愛されています。

柄におきましては、信州紬の持ち味でもある縞、格子、を主とし創作的な横段や、簡単な絣を用いてシンプルでありながら個性的な着こなしが楽しめる紬です。

 

f:id:wanokura:20200117225431p:plain

みさやま紬4

f:id:wanokura:20200117225454p:plain

みさやま紬5

f:id:wanokura:20200117225609p:plain

みさやま紬6

みさやま紬の作り手・・・横山俊一郎氏

父横山英一氏より、みさやま紬の伝統を引き継ぎ、今現在、全身全霊で正直一途な布“みさやま紬”を生産しています。

 

f:id:wanokura:20200117225645p:plain

みさやま紬7

「みさやまの命は、染料です・・。」と俊一郎氏は言われます。

その染め場には、大きな釜が二つ

 

f:id:wanokura:20200117225717p:plain

みさやま紬8

f:id:wanokura:20200117225740p:plain

みさやま紬9

そして北側に向いた窓があり、染める時は午前中の朝日の中で染まり具合を見るのが一番良いそうです。

又、染める季節等、変化する気温、湿度に対応し、素材をより生かした色に染まるよう、日々精進を重ねておられます。

 

[http://にほんブログ村 ファッションブログ 着物・和装へ
にほんブログ村:title]